コンサル挑戦の日々
コンサル転職に向けた取り組みを日記形式でブログにしてみました。 同じようにコンサル志望の方、またはコンサルに興味のある方に見ていただけると嬉しいです。
豊洲市場は本当に危険なのか
- 2017/01/23 (Mon)
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■地下水から環境基準の最大79倍のベンゼン検出された豊洲問題を考える
「【豊洲市場】地下水から環境基準の最大79倍のベンゼン検出 移転判断に影響か」http://www.huffingtonpost.jp/2017/01/14/toyosu-basement-water_n_14161888.html
豊洲の問題は大事になってしまいました。小池知事も、今回の水質検査での幕引きを意図していたのかもしれませんが、環境基準の79倍ものベンゼン、そしてシアンが検出されてしまうと、移転にも影響が及ぶでしょう。しかし、すでに6,000億円もの税金が投入されているとのことですので、移転の撤回というのも難しいでしょう。
しかし、もし移転の判断を下す場合、結局不安を煽り、問題が小さいと判断できる場合でも風評被害は甚大でしょう。小池知事にとっては、退くも地獄、進むも地獄、でしょう。
■そもそも、環境基準ってなに?
ところで、そもそも環境基準の79倍と、非常に大きな値のように取り扱われていますが、環境基準の値って実際どの程度なのでしょうか?
ベンゼンでは「0.01mg/L以下」となります。非常に小さい値と思いませんか。前職化学系の研究開発を行っていた身から申し上げますと、79倍だったとしても、飲むわけではないので、ほとんど問題のないレベルです。そんなことを言うと、ベンゼンは揮発性なので、危ない、という方がいらっしゃると思いますが、基本的に微量に水に溶けているベンゼンが揮発しても、大気中ではさらに薄まっていきますし、大気汚染防止法の基準は0.003mg/m3なので、暫定的にL表記をすれば、3mg/Lとなります。もともと0.79mg/Lのベンゼン水溶物が揮発しても、恐らく人体には影響がないのではないでしょうか。
シアンにしても、環境基準の値はかなり低い(というか検出限界に設定されている)ものであり、これがあるから人体に影響があるかといわれると必ずしもそうではないかもしれません。
福島原発の放射線の例もそうですが、年間の被爆量の基準が1mSVとなっていますが、これってレントゲンをとるとあっさりと超える値なんですよね・・。こうした実情からすると、神経質になりすぎなように感じます。
■豊洲市場はどうなるのか
環境基準がおかしい、という話はありますが、残念ながら、日本での基準値として、この環境基準は採用されています。そのため、実際に人体に影響がないとしても、豊洲移転を選択した場合、風評被害は免れないかもしれません。
基準が厳しすぎることも良くありませんが、基準を超えると過敏に反応するところは、日本人の悪いところのようにも感じます。
すでにマスコミが過剰に報道しているように思いますが、こうした内容は結局、築地市場の人達に対しての風評被害をもたらすだけで、被害しかないですね。
ことの発端は、盛り土の問題だったかと思いますが、変な方向に話が進んでしまい、結局風評被害だけをもたらす・・、となると、少し残念ですね。
もちろん、安全・安心は保たれたうえでの移転が望ましいので、小池知事の動きは正しいのかもしれませんが、話を大事にしすぎた感じがします。
いまさら環境基準の値がおかしい、といっても聞く耳を持つ人は多くはないでしょう。
一度イメージが悪化したものを、立て直すのは、簡単ではありません。
どのような収束を迎えるのかは、小池知事の判断を待つしかないかもしれません。
ただ、築地市場の老朽化などの実態を鑑みて、移転はしなければならないため、現実的に見て豊洲以外に選択肢をもつことは中期的に見ても難しいのではないかと思います。
恐らく、最終的に安全面で問題ないとする専門家の意見を取り入れて、豊洲移転になるのではないかと思います。
そうしたことからも、環境基準という数値についても、より具体的に人体への影響を考慮しながら現実的な値に設定していかなければ、今後もおかしな風評被害を被る人が増えていくのでしょう。こういった安全基準は、「低ければ低いほど良いでしょ」というのではなく、本当に安全の実情を踏まえながら設定しなければ、後々問題がでるものですね。これはほかの色んなことにもあてはまるような気がします。
プロフィール
趣味はお散歩、テニス。甘いものも大好きです。
マイペースな性格でコンサルの激務とはイメージが違うと思いますが、思うことがあり、現在コンサル挑戦中です。
よろしくお願いします。
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